daily thinking running

86世代として日々想い、走る日々。

ひとこと、ふたこと、みこと #3

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今日のダーリンで、テキストエディターが思考の癖を作ると書いてあって確かになと個人的に思うことことがあった。ちょうど最近、スライド形式で資料を作るのが不便だなと思うことが多くて、思い切ってワード形式に変えてみている。

 

これはきっと確かに頭の使い方が変わるなと思っていたのでタイムリー。31歳、変化を受けて入れて大きくなっていきたいです。

ひとこと、ふたこと、みこと #2

ものづくりの現場の良いところの1つに、物が出来上がるときに原始的な多幸感に包まれることがあると思っている。

 

では、物が出来上がるとは何か。自分たちがこれは便利だなーと思って作ったものが、ユーザーやクライアント、運用者、社員に共感されて喜んでいる人の顔を見た時、物はきっと出来上がっているはず。

 

今日、その現場に立ち会った。僕が、はてなに入ってから、何度も何度も味わっている最高の瞬間。

ひとこと、ふたこと、みこと #1

回り回って、今はコンセプトや思想の戦いが、局地的に増えてきている気がします。大きい方向性では、コンセプトや思想での戦いではないと思うんですが、チームや会社というレベルではそのレベルで競争は生まれている気がします。

 

変化よりも考え方が大事になる時代だからこそ、改めてマーケットの未来に興味が湧いています。

10年前の僕の決断が10年後の僕を支えている

少し間が空いてしまいましたが、7月31日に31歳になりました。はてなに入社して3年半、本人にとっては激動の3年半ですが、周りから見るとそこまで大きな変化はないかもしれません。なんだかんだ言って出版の仕事に専念することになったのが最近の大きな変化でしょうか。

10年前大学3年生だったころ。文部科学省東京大学と連携して行っていた産学連携コンテンツプログラムに参加していました。そのころ、僕はコンテンツよりもメディアやニュースに興味があり、それこそ広告の方がビジネスとしても関心が強かった時代です。コンテンツプログラムはコンテンツ産業にかかわるビジネスやクリエイターを育てることを目的に、各業界のトップを招いて実践的な学びを得るという目的で単位なども存在する修了プログラムでした。基本的には大学院生の受講を想定されていたのですが、学部3年生からでも受けることができたので、なんとか試験を通過し、2年間かけて様々な経験を積み上げることができました。

 

その結果、メディアよりもコンテンツ産業に興味が出てきたという意味で、今の自分の人生を思うと非常に影響力の大きかった判断だったと思います。そもそもそのコンテンツプログラムを受けようと思ったのは、大学に受かって東京に出る際に見た「イノセンス」に関する特番でした。そこで、鈴木敏夫石川光久という日本が誇るトッププロデューサーの仕事を見て、なんてプロデューサーの仕事は面白いのだろうと思っていたことがありました。なので、コンテンツプログラムに御両名が講師として名前を連ねられていたことが大きなきっかけだったことをよく覚えています。

そこからいろいろと会って、コンテンツの仕事に近づきつつ、離れつつということを繰り返してきました。20代という年を考えると、コンテンツだけではなく、コンサルやインターネットサービスなどの事業やプロダクトを見てこれたことは非常に大きな経験だったと思っています。

 

そんな中で30歳という節目を迎え、僕はこの30代をどう生きるのかと1年間悩んできました。先日、急な話で海外に出張することになりました。子どもが生まれて以来の海外で6年ぶりくらいだったので、パスポートがちょうど半年前に切れていました。そこからがハードラック続きで、パスポートを発行するには、社内の決裁が下りていない今のタイミングで土日に東京へ行き、すぐに帰ってきて月曜日に京都で申請しないと間に合わないという状況になりました。社内の決裁はもちろんすぐに降りたのですが、あまりにもタイトなスケジュールで、あきらめるべき状況に陥っているのかもしれないとさえ、感じていました。それでも、どうにか東京に行けないか、東京にパスポートを取りに行くべきなのではないかとずっと考えていました。

この時にたぶん、ああ自分はこの出版業界のために本気で自分の人生をかける覚悟があるんじゃないかと不思議と覚悟に気づくことができた気がします。出版業界が今後魅力的な業界になるかは正直不透明だと感じて踏ん切りをつけられていなかった自分に、なにか不思議な力が働いて、業界じゃないよ、お前の覚悟だよって背中を押してくれたような、そんな感覚になっていました。最高にハイってやつだったのかもしれません。でも、この瞬間に、はてなで出版業界に向けてやっていく強い覚悟が決まったと感じています。

 

今この自分の判断が正しいものだったのか、正解だったのかそういう問いに答えはありません。でも10年前の自分が偶然たどった選択肢が、今の僕の覚悟の後押しをしてくれたように思っています。あの頃にあれだけの方に学べたという責任を少しでもこたえたいと強く思っています。その気持ちが今の自分を少しだけ前に進めてくれているように思っています。これからの10年、信念をもって過ごせるように覚悟をもって頑張っていきたいと思っています。

 

10年後の僕はきっと、また10年前の僕に感謝することでしょう。そうやって人生を歩んでいきたいと思います。 

 

卒業と出戻りと門出

2月になりました。はてなは8月始まりなので、後半期が始まったという状況です。そんなタイミングですので、いくつか担当するサービスが変更となりました。1月から変更しているので実務的には既にスタートしていたのですが、明確に組織体制上もおいついてきたという状況です。

 

個人として、一番大きな変化は入社してからずっと担当していた「はてなブックマーク」の担当ではなくなったことでした。以前もブログに書いたのですが、少しずつ役割が減って、2月1日より完全に離れたという形です。「寂しい」とか「やりきった」とかそういった言葉で感情を表現するには、このサービスへのコミットはもっと深いものだったなと個人的には思っています。一方で、あくまでもユーザーの皆さん、サービス開発を進める多くのクリエイターたちと一緒に面白おかしくやってきた3年だったので、「感謝」というのが最も適切な表現なんだろうと感じています。

 

僕が入社した頃のはてなブックマークはとても少ないメンバーで、でもプロダクトの開発規模は大きくて、アプリもあると、、、やりたいことがいっぱいあるけどメンバーが足りなかったことをよく覚えています。そんななかから徐々に徐々に開発者の数が増えていき、入社当初では信じられない規模のメンバーになったなとおもいます。その点で、このサービスに対して次の10年の道筋を付けれたのかなと考えることもあります。だからこそ、次のフェーズに進むに当たっては、また違うやり方が必要なんだろうなとも思っています。できなかったこととできたことを比べれば、出来たことのほうが多かったので、おそらく今後も僕にとっては良い思い出なのだろうと感じています。

 

さて、卒業したことで、次に何の仕事をするのかということですが、出版業界に出戻りすることになりました。つい先日こういった発表をしています。

hatenacorp.jp

本音でいえば、ドワンゴを退職した時、大好きな業界で仕事をするのは、趣味を仕事にするのは、プライベートと仕事の領域が混濁していって、ストレスが大きいと感じていました。なので、ひとしきり冷却期間を置きたいとずっと感じていました。結果として、自分からは出版業界に関係する仕事は積極的に行わないと決めていました。

そんな中でお声がけしてもらったのが、ジャンプルーキーのしごとでした。ジャンプルーキーは2年サービスが続き、出身者のデビューが続々決まるなど、非常に面白い取り組みにつながっていきました。

はてな、集英社・週刊少年ジャンプ編集部が運営するマンガ投稿サイト「少年ジャンプルーキー」のサービス企画・開発に協力。投稿された優秀作品は「週刊少年ジャンプ」本誌での掲載も - プレスリリース - 株式会社はてな

 

そこからしばらくして、メディアの集まる場所にはてなブックマークの担当として参加していたら、偶然の出会いがあり、カクヨムが生まれます。

はてなとKADOKAWAが共同開発。新・小説投稿サイト「カクヨム」が本日オープン - プレスリリース - 株式会社はてな

この度の異動で改めて、カクヨムにもコミットできるようになりました。マンガだけではなく小説の最前線でも仕事ができるようになりました。マンガの投稿、小説の投稿と新しい才能を生み出す現場がWebに生まれつつある中で、出版社の方々が開発パートナーを探しているのは確かな実感としてありました。これまで、出版×Webは多くの文脈で電子書籍が中心の話題でした。またはWebメディアでしょうか。でも、Webはもっと広いはずで、また出版社さんのもっているポテンシャルももっと広く深いはずです。それを実現できるだけのクリエイターをはてなが抱えていることは、偶然でしかないのですが、今思えば運命に近いものがあったのかもしれないなと思ったりしています。

 

はてなの出版関連のサービス、そしてビジネスは入社して以来、継続して成長を続けています。ありがたいことに自分自身をそういった面でも会社は評価してくれています。でも、一緒に立ち上げて、運営して、成長させて、また新しい取り組みをしていく中で、おそらく関わったメンバーの誰ひとりとして欠けてもここまで順調に物事は進まなかったと思っています。

 

そんな中で、はてなブックマークというメディア・CGM・ツール・コミュニティ様々な側面を持つサービスを担当したことで、「マンガ」「小説」だけではなく、「雑誌」というメディアにも改めて関心を強めていきました。Web時代の雑誌あり方に、はてなブックマークは非常に近いものがあるのではないかと常々思うようになりました。

はてなブックマーク、ソニーの「ニューススイート」と共同事業を開始。家電情報のコミュニティ型キュレーションサービス「家電会議」 - プレスリリース - 株式会社はてな

家電会議はそういったはてなブックマークの経験をキッカケに生まれたサービスです。僕は出版業界を構成する大きなパーツである「マンガ」「小説」「雑誌」を意識したサービスを担当することになりました。出版業界から離れようと思って転職し、神保町から離れた京都で暮らしたものの、結局は業界に出戻った形でしょうか。

 

さて、出戻ったというもののその間に積み上がった経験や磨き上げたスキルはおそらく僕自身に新しい武器をもたらしているようにおもいます。率直に言って、Webサービスに開発や運用、そしてマネタイズに関して、はてなの自社サービスで培ってきた経験はこの新しい門出をワクワクさせる材料の一つです。たぶん、出戻りという表現よりもはてなという老舗のWebサービス企業で修行して、その成果を変化の大きい出版業界で発揮する新しい「門出」を迎えているのだとおもいます。これからのはてなにドンドン期待してください。もう消極的に迎える時期は終わって、ドンドン業界に入り込んでいこうと思っています。

 

そういえば、はてなに入社して、京都に引っ越して3年が経ちました。自分の気持に真っ直ぐでいることが取り柄の僕が長く会社にいるのですから、興味がある方はぜひはてなへの応募お待ちしています。京都から東京から、はてなの開発力で出版業界に新しいインパクトを与える仕事を一緒にできる方をお待ちしています!

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「あなたが、世の中で初めてやったことはなんですか?」

※この記事ははてなディレクターアドベントカレンダー2016の12月13日の記事です。昨日は id:ayakoya による「編集からディレクターになって 」でした。

ディレクターとして、常に意識している大事なことに「世の中で誰もやったことがなくて、価値があることをやる」があります。言うは易しな言葉だと思うのですが、少し分解して考えてみようとおもいます。まず「誰もやったことがない」と「価値がある」に分解してみます。

「誰もやったことがない」というのは、「実現されていないこと」と「そして、それをやる人がおそらくいないこと」に分解できますね。「価値がある」というのは、「代替性がなく」「必要なこと」と分解することができるでしょうか。それぞれの項目について語ることはできますが、「必要なこと」については本エントリーでは触れません。必要とする人の数を気にしないとして、自分自身が使いたいと思えば必要なことと定義することはできますね。もちろん、沢山の人が必要とするコトというのを考えることも重要ですが、今回は省きます。

 

さて、「代替性がなく」は「誰もやったことがない」とほぼ同義語とできそうです。そうなると、ここで論じたいのは「実現されていないこと」と「そして、それをやる人がおそらくいないこと」についてです。まずは「実現されていないこと」について考えてみます。

実現されていないことを確かめることは、インターネットのような領域では不可能に近いと考えることもできそうです。言語や地域の問題もあります。そこで、「自分の所属する言語や地域において、実現されていないこと」としましょう。いわゆるタイムマシーン経営のようなモデルがすぐに思いつきますね。でも、それは「そして、それをやる人がおそらくいないこと」ではないことも多そうです。

ただ、どこかで実現されていて、それを日本に持ち込んだときは「世の中で初めてやったこと」と十分に考えられると思うので、それだけでもすごいことだと尊敬します。これを実現するには、インプットの広さまたは深さが求められるからです。「面白いことやりたい」や「インプット頑張ってる」という人の多くには、それを「世の中で初めて自分が実現する」までがんばれていることは少なそうですよね。中途半端な満足なのであれば、振り切っていきたいですよね。やはり自分はまだまだと感じることが多いです。

 

続いて、「そして、それをやる人がおそらくいないこと」です。これについて語るにあたり、すこし横道にそれます。これまで、このブログでは公開してきませんでしたが、僕は前職ドワンゴという会社にいました。なので、自分の思想の中に、川上量生さんが書かれた書籍などの影響やドワンゴという会社の影響を強く受けている部分があると感じています。「そして、それをやる人がおそらくいないこと」については、以下の本に考えのヒントがたくさん散りばめられていました。

  

ヒントについては長くなるので上記の本を読んでいただくことで割愛とします。そいで、ざっというと「障害が大きく」かつ「その問題を解決する手段が困難で」かつ「その手段を獲得するための触媒にたどり着くことができる」の3つがそろうと「それをやる人がおそらくいないこと」であり「実際にできること」であると認識できる状態になるのではないかと考えています。少し例を示しながら紹介します。

 

「あなたが、世の中で初めてやったことはなんですか?」と聞かれたら、2つ自分は代表例を回答するようにしています。「全世界のiOSアプリで実現されていなかった仕組みを作り、Apple公式を含めて他社が実現できていなかった適正価格でのコンテンツ課金モデルを実現した」。また「日本で事前にリニューアルを告知し、その中身を見せ、リリース後の不満について即日に全回答をした」の2つです。1つ目については、ほんとにどのアプリも実現できていなかったことだったので、Appleの担当者に粘り強く英語で説明するなど、一筋縄ではいかなかったのですが、ユーザーの利便性を訴えることで実現しました。そのAppleの懐の深さとユーザーファーストの考え方に強く感動したことを覚えています。その結果、一定期間の優位性を維持することが出来ました。あとあと、全く同じビジネスモデルのアプリが現れて、画面デザインなども類似していたので驚いていたのですが、人づてに「かなり参考にした」という話を聞きました。「世の中で初めてのことをできたのだ」という嬉しさと、真似ができる仕組みでしか実現できなかったことを悔しさを共に覚えたことを覚えています。

2つ目については、昨年からずっと行ってきたはてなブックマークアプリのリニューアルにおけるユーザーとのコミュニケーションについてです。これも、多くの人からやり方を参考にしたと言った意見を聞きました。以下などが代表例でしょうか。

 

 ・iOSアプリ「はてなブックマーク」に頂いたフィードバックの対応予定について - はてなブックマーク開発ブログ

 

話を戻すと、「障害が大きく」かつ「その問題を解決する手段が困難で」かつ「その手段を獲得するための触媒にたどり着くことができる」の3つの話でした。この3つのうち、どこからアプローチして考えるかは大きな違いが生まれると思いますし、宗派みたいなものだとしましょう。僕は、「その手段を獲得するための触媒にたどり着くことができる」から考える派です。今思っても上記の2例は、それぞれ所属している会社やチームの持つ文化が後押ししてくれて、他の会社や他のチームではできなかっただろうなと思っているからです。逆に、会社の文化やチームの仲間をよく知ることで、自分自身のアイディアを他の会社の人が実現できるかどうかの判断軸にしているともいえます。つまり、「触媒」は「会社の文化やチームの仲間」という考え方です。

世の中で初めてやったことをやるには、個人の「独創的なアイディア」が必要という意見や「天才的なエンジニアリングが鍵だ」と言った意見もあるとおもいます。でも、僕は「会社の文化やチームの仲間」が触媒として機能してくれる方が、自分一人で実現できることが大きいということを知っていました。だから、起業なんかして0から文化や仲間を作るくらいなら「特長的」で「自分自身にはない考え方」ができる会社に所属して、世の中で初めてのことを実現したいと思い続けています。ディレクターとして世の中で初めてのことを実現できる可能性が3年以内にある会社にいるか、常に自問自答しています。ディレクターという職種にいる方は自問自答すると良いのではないかなぁと思っています。

 

僕は今年で30歳になりました。今は、はてなでプロデューサー、ディレクターという仕事をしています。まだまだ世の中にはない「初めて」を自分自身で作ることもできると思います。頑張っていきたい。

そして、今年の8月より開発副本部長を拝命しました。それにともない、世の中にはない「初めて」を生み出すための組織や仕組み、大切な仲間を増やしていくことも力の限り頑張っていきたいと思っています。世の中にはない「初めて」を一緒になって、はてなで作ってくれる仲間を絶賛募集中です。 

hatenacorp.jp

※明日は、id:sugiyama88 によるブログです。お楽しみに。

妻から見た、ある夫としての はてなディレクターの話

※この記事ははてなディレクターアドベントカレンダー2016の12月10日の記事です。
昨日は id:matsu_nao による「ディレクターのクリエイティビティ……媒介としての意識 - art × social × blog」でした。

 

初めまして。

はてなディレクター アドベントカレンダー2016 10日めを担当させていただく、はてなディレクターid:juseiの妻です。

2014年1月、次女を妊娠しながら時短勤務をしているタイミングで、夫のはてな転職が決定。住まいを東京から京都に移すことになり、働いていた書籍の編集プロダクションを辞めて専業主婦になりました。最近はバレットジャーナルが気になっていて、来年の手帳は手描きにしようかと思案中です。

 

夫から「今年もはてなアドベントカレンダー連載やるから、この記事(妻と子ども2人で地元から離れて京都で暮らす、はてなのディレクターの話)の妻版を書いてよ〜」と寄稿を頼まれました。

参加者
はてなディレクター、企画系スタッフ、ディレクター経験があるメンバー

(「はてなディレクター アドベントカレンダー2016」より)

なのに、場違いではないかしら……と不安もあります。でもまあディレクターについての話であればいいそうなので、妻目線から「はてなディレクターの、夫としての素顔」をご紹介できたらと思います。

 

基本、はてなTシャツ着てます

京都オフィスに出社するときも、打ち合わせで出張するときも、夫ははてなTシャツを着ています。持っている服は紺色系が多いので、全身青率が高くなってしまいがちです。朝出かける前に「変じゃない?」って夫から聞かれたら、正直に「変だよ」と答えるように心がけています。

はてなは自転車通勤推奨なので、天候がいい時期は夫も自転車で通勤します。帰宅する頃には日も暮れているので、夜道を全身暗い色の服で通うのは安全のために避けてほしい……というのが妻の本音です。でも、はてなブランドの広告塔として体を張って仕事に取り組む夫はすごいなとも思っています。

 

いつも、スマホを覗いています

id:moretさんが1日めに「チャットでしか会話しない」と書かれていますが、夫との会話は基本チャットアプリ「Slack」を通すようになりました。というのも、夫はいつも何かしらスマホで記事を読んでいたり仕事のことを考えたりしているので、口頭で伝えても右耳から左耳へと素通りすることが多いのです。言った言わないの水掛け論になるのが不毛なので、大事なことはチャットに残します。「聞いてない」と言われたら、その時のチャットをキャプチャして送り「お伝えしました」と静かに抗議します。

最近では長女が習い始めたキッズチアイベントや夫が役員をやってくれている町内会の行事が増えて週末の予定が混乱するので、Slackで予定をまとめて送る試みを始めました。確定したものだけではなく私はどう過ごしたいかも度々メッセージにして回を重ねて伝えておくと、夫にとってはどうでもいいことでも「妻には重要案件なんだな」と認識してくれるので助かります。

 

週末は、いろんなところへ出かけます

うちの夫は家に引きこもって休むよりも行ったことのないところへ出かけてリフレッシュするタイプのようです。

家族で仕事の参考になる場所へ出かけることも多く、家電会議の開発中は関西の大型家電量販店めぐりをしました。そのときは、サイトにどんな情報を集めるべきかの判断基準を作る材料として、山のようなカタログを持って帰りました。全フロアを回ってあらゆる家電・あらゆるメーカーのカタログを持っていくので、周りのお客さんに怪しまれたのもいい思い出です。全部ベビーカーに乗せて運んだのですが、2才の次女を乗せるより重かった……。でも、家電会議のおかげでダイソンV8を買ってもらえたので良かったです。

 

妻をも、モニターユーザーにします

家電会議がローンチしたときは、毎日サイトを見てフィードバックするように圧力がかけられました。夫はなるべく広く、なるべく多くのユーザーの声を聞くようにしているらしく、私は「はてなユーザーっぽくない」ので違った角度からユーザーとしての声が聞けそうとのことです。

実際に私が使って「こうならいいのに」と言っても大して反映されるわけではありませんが、ごくごくごくごく稀に参考になる意見を言えてるみたいなので、子育てで寝不足の目をこすりながらできるだけサービスを使うようにしています。かつて書籍編集をしていた身としては、微妙な文字間やアイコンの位置が気になり、ウェブと書籍のデザインは別物だからそんなものかなと思いつつ「ここ気持ち悪い」と意見を伝えることもよくあります。夫はきっと、意見の出どころがどこであろうと、集められるだけの検討材料を集め、考えられることはすべて考え尽くして最高のものを作りたいんだろうなと思います。

 

はてなに転職したてのときには、はてなブログを開設させられました。使いはじめて2年、書いた記事がなんだかんだ100記事を超えていて驚きです。いろんなはてなブログの読者になったのがちょうどミニマリストログ全盛期で、おかげさまで少しだけ片づけられる女になれました。

他にも、私はPressoが大好きだったのですが、夫から「はてブアプリを大幅リニューアルするからPressoじゃなくてはてブアプリ使って」と言われたときは少し切なかったです。「私はPressoがよかったのに……」と複雑な想いで、日々子育てタグをつけてブクマしています。新しいはてブアプリも使いこんでみるとなかなかおもしろいです。

 

「 量は質を凌駕する」

夫が関わっているサービスを使ったり仕事の話をちらほら聞いたりしていると、よくそんなにいろいろなことが次々と形にできるものだなあと感心します。

夫は、インプットの量が凄まじいです。マンガも含め、本をたくさん読む人です。テレビもニュースやドキュメンタリーを倍速で山のように見ます。最近では倍速にも慣れたのか「3倍速があればいいのに」と言ってます。

大学3年生の頃、夫が「情報ってある一定量を超えると、質を凌駕すると思うんだよね」なんて言っていましたが、それを身を以て示しながら生きているように見えます。

 

はてなディレクターとしての夫と、その妻

夫ははてなに入ってからというもの、ウェブサービスを企画開発する立場だけでなく、1ユーザーとしても楽しめているような気がします。自分がこれがあると便利だと思うもの、あったら楽しいと思うものをどんどん形にしていっています。

就活時には編集者を目指していた夫ですが、コンサル・ウェブ業界を経て、出版業界の中の人にはできない出版界のウェブ展開を仕掛けていくのがとても楽しそうでした。若かりし頃の夢として語っていた、出版とウェブの架け橋に実際になれているのがすごいです。自分で道を作っていく姿勢を尊敬しています。

 

最近では、この人次はどんな仕事するんだろう、と密かに楽しみです。夫がはてなに転職するかどうかを話しあっているときには、自分の仕事を辞めることについてずいぶん悩みましたが、好きな仕事を辞めてついてきた価値のある人生へと進んでいるのでは、と思う3年間でした。きっとはてなはおもしろいものを形にできる、働きがいのある会社なのだろうなと日々感謝です。発売日にFF15をやるために有給を取らせてくれて、仕事中の人に「ただいまPS4更新中♫」なんてメッセージを夫が嬉々として送れるような会社はステキだなと思います。

 

これからもおもしろいサービス企画開発、楽しみにしています。

 

※明日は、id:chira_rhythm55 によるブログです。お楽しみに。