daily thinking running

86世代として日々想い、走る日々。

iOSとAndroidとそしてPC

iOSAndroidには、それぞれApplegoogleが期待するプラットフォームとしての世界観が有り、実際にそれに則った形での各種アプリが存在しています。はてなブックマークはそれに審査サイクルなどを踏まえて、iOS/Android向けのアプリをデザインしています。とはいえ、2つを全く違う方向性のアプリとして扱うのではなく、同一の方向性をもった、モデル違いのアプリと考えています。

分かりやすい部分はそれぞれのOSとして期待されている部分を踏まえたデザインになっている箇所だと思います。これは体験的にはほとんど共通なのですが、普段使っているような各OSのアプリを踏まえて、想像がしやすいように整理されています。こういった仕事は、デザイナーやエンジニアがデザイン規約などを確認しながら様々なアプリを参考にしつつ、丁寧に実装していくことで実現しています。こういった細かい部分の作りこみをすることで、ユーザーのみなさんにとって自然の挙動に近づけていきたいと思っています。

 

それとは少し違う観点では、リリースサイクルが異なることを理由に、実験的な機能はAndroidから入れてみるということがあります。ユーザーに評判が悪い機能などはiOSで実装する際に考慮するといったやり方もありますし、逆にAndroidで好評だった機能をiOSにも導入するということもやっていこうと思っています。

たとえば、Androidでは新着エントリーが50件以上読むことが出来るのですが、iOSでは50件までしか読めません。これは、50件という数の縛りがあることで、次のカテゴリやタブに移動しやすくなるという心理的な負荷がかかるのではという背景です。Androidも同様の実装をしていたのですが、やはりよりたくさんの記事を読みたいのではないかと考え、PCなどでユーザーが見ている新着エントリーの数などを参考に量を増やしてみました。その結果、実際に新着エントリーのPVは伸びました。この結果を受けて、現在はiOSに実装しようと考えています。イメージとしては朝・昼・晩でそれぞれ1回ずつ新着エントリーを見たら、1日分の新着エントリーをチェックできるという量を考えています。これはAndroidでの実験結果を受けてiOSで更に改善して実装するために考えられた仕様です。

審査期間が短いため、リリースサイクルの兼ね合いから賛否が出る可能性がる実験的な機能をいれやすいAndroidiOSのモデル違いは今後もうまく活用していきたいと思っています。

 

そんななかでPCはどういう位置づけになるでしょうか。まずスマホとはことなる大画面であるという違いもありますし、タッチパネルとマウス(トラックパッド)クリックという違いも有ります。他にも電車やトイレ、ベッドやソファなどが前提となるアプリと、オフィスやPCデスクなどを前提とするPCデスクなどを・WEBでは、明らかに利用シーンであったり、使用方法などが大きく異なるため、それを意識したデザインが必要です。実際に新しいはてなブックマークとして、アプリ版をPC・WEB版と明確に異なるものと打ち出したのは、この体験や利用方法が異なるからということが大きかったです。

アプリで最適化を図ろうとするとどうしてもPCには不要な機能も出てきます。この2つの端末での一貫性を保つことよりも、それぞれに最適化していくことが重要なのではないか、そう考えています。実際に新しいはてなブックマーク発表後もPC・WEB向けの機能をどんどん開発しています。いずれか一方に注力するのではなく、両方しっかりと開発していきたいと考えています。

 

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