daily thinking running

86世代として日々想い、走る日々。

妻から見た、ある夫としての はてなディレクターの話

※この記事ははてなディレクターアドベントカレンダー2016の12月10日の記事です。
昨日は id:matsu_nao による「ディレクターのクリエイティビティ……媒介としての意識 - art × social × blog」でした。

 

初めまして。

はてなディレクター アドベントカレンダー2016 10日めを担当させていただく、はてなディレクターid:juseiの妻です。

2014年1月、次女を妊娠しながら時短勤務をしているタイミングで、夫のはてな転職が決定。住まいを東京から京都に移すことになり、働いていた書籍の編集プロダクションを辞めて専業主婦になりました。最近はバレットジャーナルが気になっていて、来年の手帳は手描きにしようかと思案中です。

 

夫から「今年もはてなアドベントカレンダー連載やるから、この記事(妻と子ども2人で地元から離れて京都で暮らす、はてなのディレクターの話)の妻版を書いてよ〜」と寄稿を頼まれました。

参加者
はてなディレクター、企画系スタッフ、ディレクター経験があるメンバー

(「はてなディレクター アドベントカレンダー2016」より)

なのに、場違いではないかしら……と不安もあります。でもまあディレクターについての話であればいいそうなので、妻目線から「はてなディレクターの、夫としての素顔」をご紹介できたらと思います。

 

基本、はてなTシャツ着てます

京都オフィスに出社するときも、打ち合わせで出張するときも、夫ははてなTシャツを着ています。持っている服は紺色系が多いので、全身青率が高くなってしまいがちです。朝出かける前に「変じゃない?」って夫から聞かれたら、正直に「変だよ」と答えるように心がけています。

はてなは自転車通勤推奨なので、天候がいい時期は夫も自転車で通勤します。帰宅する頃には日も暮れているので、夜道を全身暗い色の服で通うのは安全のために避けてほしい……というのが妻の本音です。でも、はてなブランドの広告塔として体を張って仕事に取り組む夫はすごいなとも思っています。

 

いつも、スマホを覗いています

id:moretさんが1日めに「チャットでしか会話しない」と書かれていますが、夫との会話は基本チャットアプリ「Slack」を通すようになりました。というのも、夫はいつも何かしらスマホで記事を読んでいたり仕事のことを考えたりしているので、口頭で伝えても右耳から左耳へと素通りすることが多いのです。言った言わないの水掛け論になるのが不毛なので、大事なことはチャットに残します。「聞いてない」と言われたら、その時のチャットをキャプチャして送り「お伝えしました」と静かに抗議します。

最近では長女が習い始めたキッズチアイベントや夫が役員をやってくれている町内会の行事が増えて週末の予定が混乱するので、Slackで予定をまとめて送る試みを始めました。確定したものだけではなく私はどう過ごしたいかも度々メッセージにして回を重ねて伝えておくと、夫にとってはどうでもいいことでも「妻には重要案件なんだな」と認識してくれるので助かります。

 

週末は、いろんなところへ出かけます

うちの夫は家に引きこもって休むよりも行ったことのないところへ出かけてリフレッシュするタイプのようです。

家族で仕事の参考になる場所へ出かけることも多く、家電会議の開発中は関西の大型家電量販店めぐりをしました。そのときは、サイトにどんな情報を集めるべきかの判断基準を作る材料として、山のようなカタログを持って帰りました。全フロアを回ってあらゆる家電・あらゆるメーカーのカタログを持っていくので、周りのお客さんに怪しまれたのもいい思い出です。全部ベビーカーに乗せて運んだのですが、2才の次女を乗せるより重かった……。でも、家電会議のおかげでダイソンV8を買ってもらえたので良かったです。

 

妻をも、モニターユーザーにします

家電会議がローンチしたときは、毎日サイトを見てフィードバックするように圧力がかけられました。夫はなるべく広く、なるべく多くのユーザーの声を聞くようにしているらしく、私は「はてなユーザーっぽくない」ので違った角度からユーザーとしての声が聞けそうとのことです。

実際に私が使って「こうならいいのに」と言っても大して反映されるわけではありませんが、ごくごくごくごく稀に参考になる意見を言えてるみたいなので、子育てで寝不足の目をこすりながらできるだけサービスを使うようにしています。かつて書籍編集をしていた身としては、微妙な文字間やアイコンの位置が気になり、ウェブと書籍のデザインは別物だからそんなものかなと思いつつ「ここ気持ち悪い」と意見を伝えることもよくあります。夫はきっと、意見の出どころがどこであろうと、集められるだけの検討材料を集め、考えられることはすべて考え尽くして最高のものを作りたいんだろうなと思います。

 

はてなに転職したてのときには、はてなブログを開設させられました。使いはじめて2年、書いた記事がなんだかんだ100記事を超えていて驚きです。いろんなはてなブログの読者になったのがちょうどミニマリストログ全盛期で、おかげさまで少しだけ片づけられる女になれました。

他にも、私はPressoが大好きだったのですが、夫から「はてブアプリを大幅リニューアルするからPressoじゃなくてはてブアプリ使って」と言われたときは少し切なかったです。「私はPressoがよかったのに……」と複雑な想いで、日々子育てタグをつけてブクマしています。新しいはてブアプリも使いこんでみるとなかなかおもしろいです。

 

「 量は質を凌駕する」

夫が関わっているサービスを使ったり仕事の話をちらほら聞いたりしていると、よくそんなにいろいろなことが次々と形にできるものだなあと感心します。

夫は、インプットの量が凄まじいです。マンガも含め、本をたくさん読む人です。テレビもニュースやドキュメンタリーを倍速で山のように見ます。最近では倍速にも慣れたのか「3倍速があればいいのに」と言ってます。

大学3年生の頃、夫が「情報ってある一定量を超えると、質を凌駕すると思うんだよね」なんて言っていましたが、それを身を以て示しながら生きているように見えます。

 

はてなディレクターとしての夫と、その妻

夫ははてなに入ってからというもの、ウェブサービスを企画開発する立場だけでなく、1ユーザーとしても楽しめているような気がします。自分がこれがあると便利だと思うもの、あったら楽しいと思うものをどんどん形にしていっています。

就活時には編集者を目指していた夫ですが、コンサル・ウェブ業界を経て、出版業界の中の人にはできない出版界のウェブ展開を仕掛けていくのがとても楽しそうでした。若かりし頃の夢として語っていた、出版とウェブの架け橋に実際になれているのがすごいです。自分で道を作っていく姿勢を尊敬しています。

 

最近では、この人次はどんな仕事するんだろう、と密かに楽しみです。夫がはてなに転職するかどうかを話しあっているときには、自分の仕事を辞めることについてずいぶん悩みましたが、好きな仕事を辞めてついてきた価値のある人生へと進んでいるのでは、と思う3年間でした。きっとはてなはおもしろいものを形にできる、働きがいのある会社なのだろうなと日々感謝です。発売日にFF15をやるために有給を取らせてくれて、仕事中の人に「ただいまPS4更新中♫」なんてメッセージを夫が嬉々として送れるような会社はステキだなと思います。

 

これからもおもしろいサービス企画開発、楽しみにしています。

 

※明日は、id:chira_rhythm55 によるブログです。お楽しみに。