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daily thinking running

はてなのプロデューサー(86世代)として日々想い、走る日々。

卒業と出戻りと門出

2月になりました。はてなは8月始まりなので、後半期が始まったという状況です。そんなタイミングですので、いくつか担当するサービスが変更となりました。1月から変更しているので実務的には既にスタートしていたのですが、明確に組織体制上もおいついてきたという状況です。

 

個人として、一番大きな変化は入社してからずっと担当していた「はてなブックマーク」の担当ではなくなったことでした。以前もブログに書いたのですが、少しずつ役割が減って、2月1日より完全に離れたという形です。「寂しい」とか「やりきった」とかそういった言葉で感情を表現するには、このサービスへのコミットはもっと深いものだったなと個人的には思っています。一方で、あくまでもユーザーの皆さん、サービス開発を進める多くのクリエイターたちと一緒に面白おかしくやってきた3年だったので、「感謝」というのが最も適切な表現なんだろうと感じています。

 

僕が入社した頃のはてなブックマークはとても少ないメンバーで、でもプロダクトの開発規模は大きくて、アプリもあると、、、やりたいことがいっぱいあるけどメンバーが足りなかったことをよく覚えています。そんななかから徐々に徐々に開発者の数が増えていき、入社当初では信じられない規模のメンバーになったなとおもいます。その点で、このサービスに対して次の10年の道筋を付けれたのかなと考えることもあります。だからこそ、次のフェーズに進むに当たっては、また違うやり方が必要なんだろうなとも思っています。できなかったこととできたことを比べれば、出来たことのほうが多かったので、おそらく今後も僕にとっては良い思い出なのだろうと感じています。

 

さて、卒業したことで、次に何の仕事をするのかということですが、出版業界に出戻りすることになりました。つい先日こういった発表をしています。

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本音でいえば、ドワンゴを退職した時、大好きな業界で仕事をするのは、趣味を仕事にするのは、プライベートと仕事の領域が混濁していって、ストレスが大きいと感じていました。なので、ひとしきり冷却期間を置きたいとずっと感じていました。結果として、自分からは出版業界に関係する仕事は積極的に行わないと決めていました。

そんな中でお声がけしてもらったのが、ジャンプルーキーのしごとでした。ジャンプルーキーは2年サービスが続き、出身者のデビューが続々決まるなど、非常に面白い取り組みにつながっていきました。

はてな、集英社・週刊少年ジャンプ編集部が運営するマンガ投稿サイト「少年ジャンプルーキー」のサービス企画・開発に協力。投稿された優秀作品は「週刊少年ジャンプ」本誌での掲載も - プレスリリース - 株式会社はてな

 

そこからしばらくして、メディアの集まる場所にはてなブックマークの担当として参加していたら、偶然の出会いがあり、カクヨムが生まれます。

はてなとKADOKAWAが共同開発。新・小説投稿サイト「カクヨム」が本日オープン - プレスリリース - 株式会社はてな

この度の異動で改めて、カクヨムにもコミットできるようになりました。マンガだけではなく小説の最前線でも仕事ができるようになりました。マンガの投稿、小説の投稿と新しい才能を生み出す現場がWebに生まれつつある中で、出版社の方々が開発パートナーを探しているのは確かな実感としてありました。これまで、出版×Webは多くの文脈で電子書籍が中心の話題でした。またはWebメディアでしょうか。でも、Webはもっと広いはずで、また出版社さんのもっているポテンシャルももっと広く深いはずです。それを実現できるだけのクリエイターをはてなが抱えていることは、偶然でしかないのですが、今思えば運命に近いものがあったのかもしれないなと思ったりしています。

 

はてなの出版関連のサービス、そしてビジネスは入社して以来、継続して成長を続けています。ありがたいことに自分自身をそういった面でも会社は評価してくれています。でも、一緒に立ち上げて、運営して、成長させて、また新しい取り組みをしていく中で、おそらく関わったメンバーの誰ひとりとして欠けてもここまで順調に物事は進まなかったと思っています。

 

そんな中で、はてなブックマークというメディア・CGM・ツール・コミュニティ様々な側面を持つサービスを担当したことで、「マンガ」「小説」だけではなく、「雑誌」というメディアにも改めて関心を強めていきました。Web時代の雑誌あり方に、はてなブックマークは非常に近いものがあるのではないかと常々思うようになりました。

はてなブックマーク、ソニーの「ニューススイート」と共同事業を開始。家電情報のコミュニティ型キュレーションサービス「家電会議」 - プレスリリース - 株式会社はてな

家電会議はそういったはてなブックマークの経験をキッカケに生まれたサービスです。僕は出版業界を構成する大きなパーツである「マンガ」「小説」「雑誌」を意識したサービスを担当することになりました。出版業界から離れようと思って転職し、神保町から離れた京都で暮らしたものの、結局は業界に出戻った形でしょうか。

 

さて、出戻ったというもののその間に積み上がった経験や磨き上げたスキルはおそらく僕自身に新しい武器をもたらしているようにおもいます。率直に言って、Webサービスに開発や運用、そしてマネタイズに関して、はてなの自社サービスで培ってきた経験はこの新しい門出をワクワクさせる材料の一つです。たぶん、出戻りという表現よりもはてなという老舗のWebサービス企業で修行して、その成果を変化の大きい出版業界で発揮する新しい「門出」を迎えているのだとおもいます。これからのはてなにドンドン期待してください。もう消極的に迎える時期は終わって、ドンドン業界に入り込んでいこうと思っています。

 

そういえば、はてなに入社して、京都に引っ越して3年が経ちました。自分の気持に真っ直ぐでいることが取り柄の僕が長く会社にいるのですから、興味がある方はぜひはてなへの応募お待ちしています。京都から東京から、はてなの開発力で出版業界に新しいインパクトを与える仕事を一緒にできる方をお待ちしています!

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「あなたが、世の中で初めてやったことはなんですか?」

※この記事ははてなディレクターアドベントカレンダー2016の12月13日の記事です。昨日は id:ayakoya による「編集からディレクターになって 」でした。

ディレクターとして、常に意識している大事なことに「世の中で誰もやったことがなくて、価値があることをやる」があります。言うは易しな言葉だと思うのですが、少し分解して考えてみようとおもいます。まず「誰もやったことがない」と「価値がある」に分解してみます。

「誰もやったことがない」というのは、「実現されていないこと」と「そして、それをやる人がおそらくいないこと」に分解できますね。「価値がある」というのは、「代替性がなく」「必要なこと」と分解することができるでしょうか。それぞれの項目について語ることはできますが、「必要なこと」については本エントリーでは触れません。必要とする人の数を気にしないとして、自分自身が使いたいと思えば必要なことと定義することはできますね。もちろん、沢山の人が必要とするコトというのを考えることも重要ですが、今回は省きます。

 

さて、「代替性がなく」は「誰もやったことがない」とほぼ同義語とできそうです。そうなると、ここで論じたいのは「実現されていないこと」と「そして、それをやる人がおそらくいないこと」についてです。まずは「実現されていないこと」について考えてみます。

実現されていないことを確かめることは、インターネットのような領域では不可能に近いと考えることもできそうです。言語や地域の問題もあります。そこで、「自分の所属する言語や地域において、実現されていないこと」としましょう。いわゆるタイムマシーン経営のようなモデルがすぐに思いつきますね。でも、それは「そして、それをやる人がおそらくいないこと」ではないことも多そうです。

ただ、どこかで実現されていて、それを日本に持ち込んだときは「世の中で初めてやったこと」と十分に考えられると思うので、それだけでもすごいことだと尊敬します。これを実現するには、インプットの広さまたは深さが求められるからです。「面白いことやりたい」や「インプット頑張ってる」という人の多くには、それを「世の中で初めて自分が実現する」までがんばれていることは少なそうですよね。中途半端な満足なのであれば、振り切っていきたいですよね。やはり自分はまだまだと感じることが多いです。

 

続いて、「そして、それをやる人がおそらくいないこと」です。これについて語るにあたり、すこし横道にそれます。これまで、このブログでは公開してきませんでしたが、僕は前職ドワンゴという会社にいました。なので、自分の思想の中に、川上量生さんが書かれた書籍などの影響やドワンゴという会社の影響を強く受けている部分があると感じています。「そして、それをやる人がおそらくいないこと」については、以下の本に考えのヒントがたくさん散りばめられていました。

  

ヒントについては長くなるので上記の本を読んでいただくことで割愛とします。そいで、ざっというと「障害が大きく」かつ「その問題を解決する手段が困難で」かつ「その手段を獲得するための触媒にたどり着くことができる」の3つがそろうと「それをやる人がおそらくいないこと」であり「実際にできること」であると認識できる状態になるのではないかと考えています。少し例を示しながら紹介します。

 

「あなたが、世の中で初めてやったことはなんですか?」と聞かれたら、2つ自分は代表例を回答するようにしています。「全世界のiOSアプリで実現されていなかった仕組みを作り、Apple公式を含めて他社が実現できていなかった適正価格でのコンテンツ課金モデルを実現した」。また「日本で事前にリニューアルを告知し、その中身を見せ、リリース後の不満について即日に全回答をした」の2つです。1つ目については、ほんとにどのアプリも実現できていなかったことだったので、Appleの担当者に粘り強く英語で説明するなど、一筋縄ではいかなかったのですが、ユーザーの利便性を訴えることで実現しました。そのAppleの懐の深さとユーザーファーストの考え方に強く感動したことを覚えています。その結果、一定期間の優位性を維持することが出来ました。あとあと、全く同じビジネスモデルのアプリが現れて、画面デザインなども類似していたので驚いていたのですが、人づてに「かなり参考にした」という話を聞きました。「世の中で初めてのことをできたのだ」という嬉しさと、真似ができる仕組みでしか実現できなかったことを悔しさを共に覚えたことを覚えています。

2つ目については、昨年からずっと行ってきたはてなブックマークアプリのリニューアルにおけるユーザーとのコミュニケーションについてです。これも、多くの人からやり方を参考にしたと言った意見を聞きました。以下などが代表例でしょうか。

 

 ・iOSアプリ「はてなブックマーク」に頂いたフィードバックの対応予定について - はてなブックマーク開発ブログ

 

話を戻すと、「障害が大きく」かつ「その問題を解決する手段が困難で」かつ「その手段を獲得するための触媒にたどり着くことができる」の3つの話でした。この3つのうち、どこからアプローチして考えるかは大きな違いが生まれると思いますし、宗派みたいなものだとしましょう。僕は、「その手段を獲得するための触媒にたどり着くことができる」から考える派です。今思っても上記の2例は、それぞれ所属している会社やチームの持つ文化が後押ししてくれて、他の会社や他のチームではできなかっただろうなと思っているからです。逆に、会社の文化やチームの仲間をよく知ることで、自分自身のアイディアを他の会社の人が実現できるかどうかの判断軸にしているともいえます。つまり、「触媒」は「会社の文化やチームの仲間」という考え方です。

世の中で初めてやったことをやるには、個人の「独創的なアイディア」が必要という意見や「天才的なエンジニアリングが鍵だ」と言った意見もあるとおもいます。でも、僕は「会社の文化やチームの仲間」が触媒として機能してくれる方が、自分一人で実現できることが大きいということを知っていました。だから、起業なんかして0から文化や仲間を作るくらいなら「特長的」で「自分自身にはない考え方」ができる会社に所属して、世の中で初めてのことを実現したいと思い続けています。ディレクターとして世の中で初めてのことを実現できる可能性が3年以内にある会社にいるか、常に自問自答しています。ディレクターという職種にいる方は自問自答すると良いのではないかなぁと思っています。

 

僕は今年で30歳になりました。今は、はてなでプロデューサー、ディレクターという仕事をしています。まだまだ世の中にはない「初めて」を自分自身で作ることもできると思います。頑張っていきたい。

そして、今年の8月より開発副本部長を拝命しました。それにともない、世の中にはない「初めて」を生み出すための組織や仕組み、大切な仲間を増やしていくことも力の限り頑張っていきたいと思っています。世の中にはない「初めて」を一緒になって、はてなで作ってくれる仲間を絶賛募集中です。 

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※明日は、id:sugiyama88 によるブログです。お楽しみに。

妻から見た、ある夫としての はてなディレクターの話

※この記事ははてなディレクターアドベントカレンダー2016の12月10日の記事です。
昨日は id:matsu_nao による「ディレクターのクリエイティビティ……媒介としての意識 - art × social × blog」でした。

 

初めまして。

はてなディレクター アドベントカレンダー2016 10日めを担当させていただく、はてなディレクターid:juseiの妻です。

2014年1月、次女を妊娠しながら時短勤務をしているタイミングで、夫のはてな転職が決定。住まいを東京から京都に移すことになり、働いていた書籍の編集プロダクションを辞めて専業主婦になりました。最近はバレットジャーナルが気になっていて、来年の手帳は手描きにしようかと思案中です。

 

夫から「今年もはてなアドベントカレンダー連載やるから、この記事(妻と子ども2人で地元から離れて京都で暮らす、はてなのディレクターの話)の妻版を書いてよ〜」と寄稿を頼まれました。

参加者
はてなディレクター、企画系スタッフ、ディレクター経験があるメンバー

(「はてなディレクター アドベントカレンダー2016」より)

なのに、場違いではないかしら……と不安もあります。でもまあディレクターについての話であればいいそうなので、妻目線から「はてなディレクターの、夫としての素顔」をご紹介できたらと思います。

 

基本、はてなTシャツ着てます

京都オフィスに出社するときも、打ち合わせで出張するときも、夫ははてなTシャツを着ています。持っている服は紺色系が多いので、全身青率が高くなってしまいがちです。朝出かける前に「変じゃない?」って夫から聞かれたら、正直に「変だよ」と答えるように心がけています。

はてなは自転車通勤推奨なので、天候がいい時期は夫も自転車で通勤します。帰宅する頃には日も暮れているので、夜道を全身暗い色の服で通うのは安全のために避けてほしい……というのが妻の本音です。でも、はてなブランドの広告塔として体を張って仕事に取り組む夫はすごいなとも思っています。

 

いつも、スマホを覗いています

id:moretさんが1日めに「チャットでしか会話しない」と書かれていますが、夫との会話は基本チャットアプリ「Slack」を通すようになりました。というのも、夫はいつも何かしらスマホで記事を読んでいたり仕事のことを考えたりしているので、口頭で伝えても右耳から左耳へと素通りすることが多いのです。言った言わないの水掛け論になるのが不毛なので、大事なことはチャットに残します。「聞いてない」と言われたら、その時のチャットをキャプチャして送り「お伝えしました」と静かに抗議します。

最近では長女が習い始めたキッズチアイベントや夫が役員をやってくれている町内会の行事が増えて週末の予定が混乱するので、Slackで予定をまとめて送る試みを始めました。確定したものだけではなく私はどう過ごしたいかも度々メッセージにして回を重ねて伝えておくと、夫にとってはどうでもいいことでも「妻には重要案件なんだな」と認識してくれるので助かります。

 

週末は、いろんなところへ出かけます

うちの夫は家に引きこもって休むよりも行ったことのないところへ出かけてリフレッシュするタイプのようです。

家族で仕事の参考になる場所へ出かけることも多く、家電会議の開発中は関西の大型家電量販店めぐりをしました。そのときは、サイトにどんな情報を集めるべきかの判断基準を作る材料として、山のようなカタログを持って帰りました。全フロアを回ってあらゆる家電・あらゆるメーカーのカタログを持っていくので、周りのお客さんに怪しまれたのもいい思い出です。全部ベビーカーに乗せて運んだのですが、2才の次女を乗せるより重かった……。でも、家電会議のおかげでダイソンV8を買ってもらえたので良かったです。

 

妻をも、モニターユーザーにします

家電会議がローンチしたときは、毎日サイトを見てフィードバックするように圧力がかけられました。夫はなるべく広く、なるべく多くのユーザーの声を聞くようにしているらしく、私は「はてなユーザーっぽくない」ので違った角度からユーザーとしての声が聞けそうとのことです。

実際に私が使って「こうならいいのに」と言っても大して反映されるわけではありませんが、ごくごくごくごく稀に参考になる意見を言えてるみたいなので、子育てで寝不足の目をこすりながらできるだけサービスを使うようにしています。かつて書籍編集をしていた身としては、微妙な文字間やアイコンの位置が気になり、ウェブと書籍のデザインは別物だからそんなものかなと思いつつ「ここ気持ち悪い」と意見を伝えることもよくあります。夫はきっと、意見の出どころがどこであろうと、集められるだけの検討材料を集め、考えられることはすべて考え尽くして最高のものを作りたいんだろうなと思います。

 

はてなに転職したてのときには、はてなブログを開設させられました。使いはじめて2年、書いた記事がなんだかんだ100記事を超えていて驚きです。いろんなはてなブログの読者になったのがちょうどミニマリストログ全盛期で、おかげさまで少しだけ片づけられる女になれました。

他にも、私はPressoが大好きだったのですが、夫から「はてブアプリを大幅リニューアルするからPressoじゃなくてはてブアプリ使って」と言われたときは少し切なかったです。「私はPressoがよかったのに……」と複雑な想いで、日々子育てタグをつけてブクマしています。新しいはてブアプリも使いこんでみるとなかなかおもしろいです。

 

「 量は質を凌駕する」

夫が関わっているサービスを使ったり仕事の話をちらほら聞いたりしていると、よくそんなにいろいろなことが次々と形にできるものだなあと感心します。

夫は、インプットの量が凄まじいです。マンガも含め、本をたくさん読む人です。テレビもニュースやドキュメンタリーを倍速で山のように見ます。最近では倍速にも慣れたのか「3倍速があればいいのに」と言ってます。

大学3年生の頃、夫が「情報ってある一定量を超えると、質を凌駕すると思うんだよね」なんて言っていましたが、それを身を以て示しながら生きているように見えます。

 

はてなディレクターとしての夫と、その妻

夫ははてなに入ってからというもの、ウェブサービスを企画開発する立場だけでなく、1ユーザーとしても楽しめているような気がします。自分がこれがあると便利だと思うもの、あったら楽しいと思うものをどんどん形にしていっています。

就活時には編集者を目指していた夫ですが、コンサル・ウェブ業界を経て、出版業界の中の人にはできない出版界のウェブ展開を仕掛けていくのがとても楽しそうでした。若かりし頃の夢として語っていた、出版とウェブの架け橋に実際になれているのがすごいです。自分で道を作っていく姿勢を尊敬しています。

 

最近では、この人次はどんな仕事するんだろう、と密かに楽しみです。夫がはてなに転職するかどうかを話しあっているときには、自分の仕事を辞めることについてずいぶん悩みましたが、好きな仕事を辞めてついてきた価値のある人生へと進んでいるのでは、と思う3年間でした。きっとはてなはおもしろいものを形にできる、働きがいのある会社なのだろうなと日々感謝です。発売日にFF15をやるために有給を取らせてくれて、仕事中の人に「ただいまPS4更新中♫」なんてメッセージを夫が嬉々として送れるような会社はステキだなと思います。

 

これからもおもしろいサービス企画開発、楽しみにしています。

 

※明日は、id:chira_rhythm55 によるブログです。お楽しみに。

 

2年半担当してきた「はてなブックマーク」のディレクターを引き継ぎましたので、毎日ブログを一旦終了する話。

弊社が8月1日から新しい期が始まりました。それに伴い、CTOが変わったりと体制の変更もありました。もちろん、僕自身にも体制変更の影響などが有り、ロールや役職が変更になりました。タイトルに書いたとおりなので、2年半勤めたはてなブックマークのディレクターという役職を引き継ぎ、はてなブックマークには、兼務で務めていたプロデューサーとしてのみ関わることとなりました。

 

プロダクトもビジネスも、開発チームもすべてを担当していた状況から、ビジネスを中心とした事業戦略がメインの担当になります。それに伴い、ディレクターとして書き続けていたこのブログも継続するかどうか悩んでいました。何の気なしに2日ほど続けてみたのですが、やはり筆は重く、もういったんディレクターは引き継ぐのでここで止めようかなという気持ちになりました。ただし、217日書き続けたことも有り、毎日何かを書くということを続けるかどうか、ディレクターとしてではない形で書くかどうか、それならばはてなブックマークに対して、1人のユーザーとしても書き続けても面白いかもしれないとは考えていたりします。が、続けるかは未定です。

この毎日ブログを書いたことの背景に、チームメンバーに考えを伝えるのをオープンな場で行うことでユーザーの方にも届くといいなという、はてなが持つオープンネスな文化を意識していたことが有ります。そういう意味では、プロデューサーとして関わることになるため、チームメンバーを束ねるディレクターにまかせてしまうほうが適切と感じています。なので、このブログは別の内容にしてしまったほうが良いかななんて思っています。

 

さて、はてなブックマークのディレクターを引き継いだことで、はてなに入社して2年半続けてきた、自分自身の確かな地盤を手元から離してしまったというの実感があります。その観点では、その日を迎えた時に寂しい思いをするのではないかと予想していました。実際のところは、それ以上に感じていたプレッシャーは大きく、肩の荷が下りたという気持ちも少なくありません。ただ、それ以上にプロダクト面もビジネス面も大きく成長させられたという充実感と、それを一緒に実現してきたメンバーへの感謝のほうが大きかったように思います。

自分が抜けることのリスクなんてものは特にこのサービスにはなくて、それとは別にどんどんと大きくなっていくチームやサービスに紐付いて、自分自身がボトルネックにならないようにするにはどうするべきなのか、自分自身の代わりのボトルネックを生み出さない形でうまく引き継ぎをしないといけない、そういう思いがあります。もう少し引き継ぎには時間がかかると感じていますが、新任した2名のディレクターの性格的な強みとその実力に対する信頼感は高く、僕自身は正直、ほっとしていて、彼らからするとなんて勝手なんだ!と思うだろうという感覚でいます(すまんね)。

 

さて、一つの役割を終える以上新しい役割についても書くべきと思っています。ただ、それは別の形で共有したいと思っていますので、またの機会をご期待ください。きっと面白いご報告ができるのではないかなんて思っています。自分自身は楽しんでいただけなのですが、今思うとあまりにも大きかった肩の荷が下りたので、今は新しい取り組みに自分自身の情熱がふつふつと沸いています。

もちろん、プロデューサーとして関わる以上、はてなブックマークというサービスに対する愛着は変わりません。当事者であることは常に意識し続けていきたいですし、そうはいっても様々な場所でプロダクトを代表して発言する機会もまだまだ多いと思います。なので、はてなブックマークから離れたというよりも、はてなブックマークとの関わり方が変わった。そう解釈してもらえると幸いです。

20代の最後の歳を、10年続いたこのサービスの次の10年のための開発に費やせたことをとても誇りに思っています。僕はこれからも、このはてなブックマークというサービスが大好きで、誰よりも一番使っているユーザーであり続けたいと思っています。みなさん!ぜひブックマークしていきましょう!

 

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はてなブックマークと天気予報

ニュースアプリの多くに天気予報機能があります。これ毎度のことですが不思議なもので、もちろんあると便利ですし、意図もわかります。占いなども同じです。ただ、はてなブックマークで搭載するかというと悩むものです。その背景には、はてなブックマークはニュースアプリではないと自分自身が考えていることが大きいと思っています。

毎日見てくださることも多いのでそういう観点では天気予報や占い、それこそ4コママンガのような新聞系のサービスもあると良いことも多そうです。そういう意味では、ニュースアプリの延長線上には新聞やポータルサービスがあると思います。はてなブックマークはそういった観点では、新聞やポータルサービスというよりも、ランキングサービスや掲示板、SNS、雑誌といった観点のほうが近いと感じているので、似合わないと考えています。

 

まず大きな違いは扱う情報の時間軸です。今日あったことを中心にニュースは広がっていますが、はてなブックマークは今日注目されたことが中心です。なのでニュースに近い部分はありますが、過去の時事ネタも拾いますし、そういう意味では雑誌のほうが近い時間軸にあるようにおもいます。

またいつ読むかという観点で言うと朝使っていただいているのですが、そういう朝に使ってもらうかどうかなどはアプリの作りでもコンテンツのランキングロジックでも意識していません。時間軸に合わせて作っていないので、ユーザーがいつ開いてもできるだけ新しい情報がある状態を目指しています。もちろん、まとめて見たい人にとって1度でおおよそをチェックできるようにも作っていますので、そこは出来る限り両立させたいと思っていますが、朝などを意識した作りにはしていません。天気予報はニュースと一緒に収集する情報ですが、はてなブックマークを使用するシーンで天気予報を見るのがうまく想像できていないというのがあります。

 

天気予報はそういう意味では人が1日という単位で生きていることの象徴的な機能の1つだと感じています。それ自体に善し悪しがあるということではないのですが、はてなブックマークはもう少し長期的なスパンでも見れるように、またもう少し短いスパンでも見れるように出来る限り多様な使い方にあわせて行きたいと思っています。そのため、象徴的な機能である天気予報についてはまだまだ及び腰です。

 

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リリース方針について開発ディレクターと会話する

はてなは今日から新しい期が始まります。それに伴い、新しい開発体制となったので、一緒に開発を進める開発ディレクターと会話をしていました。こういった内容についてはあまり書いてきませんでした。このブログの目的はサービスの開発方法ではなく、開発内容について紹介していくことにあるからです。ということで、開発内容についてどうか変わるかというと、大きくリリースサイクルについて今期どうするかというのを検討しました。

iOS審査のスパンが変更されたことに加えて、ある程度大きなリリースからできるだけ短いスパンで改善を加えてきたチームも先月のリリースで、リニューアル前に予定した機能について、ある程度実装をまとめきりました。今月にまだ残っている引き続きのタスクはあるものの、ここからはこれまで実装できていなかった大きな機能の実装に入ることになります。そうなるとリリースサイクルはやはり長くなっていきます。他社のアプリでは1ヶ月や3週間程度に1回というリリースを見ます。こういったレベルのリリースも考えていますが、一方で改善は早いに越したこともないのも事実だと考えています。

 

これまでは企画やこういったリリースサイクルなどについてもリーダーとしてディレクターとして担当していたのですが今期からは強力な助っ人ととして開発のディレクターを抜擢したのでこういった部分を一緒に悩みながらすすめることができるようになりました。ユーザーの反応を見ながら進めているものの、常に独りで考えるよりも相談することで別の解釈が生まれたり、よりよいアイディアが生まれてくると思っています。また一部のタスクを分担することでより企画などに集中できるといったメリットもありそうです。

改めて自分以外の誰かと会話することで頭が整理されていく感覚がありました。これは普段から整理していないということではなくて頭から言葉にする課程でより整理されていくという効用であると感じています。ユーザーにとってよい判断をするにあたって脳が2つになったことをしっかりと開発に活かしていきたいと思っています。今期のはてなブックマークアプリにもぜひご期待ください!

 

 

誕生日エントリー書こうかと思ったのですがうまく筆が載らず、通常のエントリーとなりました。

 

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はてなブックマークとネタバレ

シン・ゴジラの記事に続いて、最近感じているはてなブックマークとネタバレの関係性について。インターネットのサービスである以上、ユーザーがどのような記事を書き、それをブックマークするかは無限の可能性があると思っています。その結果、ネタバレに値するような記事が出てきて、はてなブックマーク上で表示される可能性があることは避けられません。

個人的にはネタバレについてはかなり嫌いで自分が見る前にネタバレされるのは激しく嫌います。もちろん、自分自身が積極的にネタバレを許容する態度であった時に読むことは嫌いではないのですが、偶然開いた記事にネタバレがあることは嫌だなと感じています。なので、インターネットの文化の1つとしてタイトルや冒頭にネタバレがあることを紹介することは非常に好ましく感じています。

 

そういったネタバレの意義や価値についてではなく、別の観点で考えてみたいと思っています。ネタバレありと書かれていて、その記事がブックマークがたくさんつくシチュエーションが有ります。それはつまり、既にはてなブックマークのコミュニティとして、多くの人がそれを体験していて、ネタバレ込みの体験が始まっていることを指しているように感じるのです。コミュニティの人が楽しんでいるから自分も楽しまなければならないという義務感はありませんが、逆に視聴することでこの祭りに参加できるのではないかという期待は抱きます。pockemonGoも個人的には同じたぐいのモノと感じています。もちろん、こういった熱狂とは別に淡々とはてなブックマークを利用されたい方も多く、また映画を見ない人にとってシンゴジラは関心事でもないと思いますし、ゲームをしない人にとってpockemonGoは関心事ではないと思います。

こういったことでコミュニティの中での不要な疎外感を感じないようにするのも非常に重要だと思っています。Brexit参議院選挙のような社会的なニュースのなかでも一定層は疎外感を感じていると思いますし、この疎外感は決して崩せるものではないのですが、ネタバレを前提としたコミュニケーションが相当な期間続いた場合は危険だと感じています。またやってるなとか、もう何回目だよとそういった言葉をいただく程度に済まして、次の話題が生まれるかどうか、それはとても重要な事だと感じています。

 

明日8月1日は毎年書いている誕生日の抱負エントリーを予定していますので、はてなブックマークに関する記事は休載予定です。

 

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